初心者ガイド：デジタル広告 8 種類 | Uber Eats

新聞広告、看板、ラジオスポット広告など、かつて中小企業向け広告の中核となっていた従来のチャネルでは幅広い対象者にアプローチするのにコストが発生しており、看板を見る人の中にターゲットとする層が含まれ、かつ看板の内容を記憶するほど商品に興味を持っていることを願うしかありませんでした。デジタル広告はそのような状況を一変させ、中小企業に広告活動の成果をよりダイレクトにもたらすオプションを提供しました。

中小企業にとって役立つデジタル広告ならではの利点について以下ご紹介します。

• デジタル広告ではターゲットを絞ることが可能。人口統計学的要因、関心カテゴリやオンライン行動に基づき、貴店の商品を求める可能性が最も高い人々を対象として広告を掲載することができます。つまり、目標の中核となる人々への広告配信に絞って費用をかけることができます。

• 購買意欲のある消費者にアプローチできる。一部のタイプのデジタル広告では、キーワードや区分された対象者をターゲットにすることができます。つまり、貴店の製品やサービスを探している人に、貴店がすぐに表示されるようになります。

• 顧客が買い物をするプラットフォームに広告が表示されます。高速道路にある看板広告だと運転中に広告を見ても後でそれを思い出す必要がありますが、パソコンやスマートフォンに掲載される広告はいつも買い物に使用しているデバイスに表示されるため、広告を見てすぐに購入することができます。

• 広告の露出に対してではなく、広告のクリック数に対して料金が発生します。新聞広告を掲載するとき、どれだけ多くの人が広告を目にしても広告料金は同じで、実際に購入する人ははごくわずかです。多くのデジタル広告チャネルでは、クリックごとの支払い（PPC）モデルを採用しています。これは消費者が広告に興味を持ち、クリックした場合にのみ料金が発生する料金体系です。

• 成果を測定できます。デジタル広告では豊富な分析データを取得でき、どの広告キャンペーンがクリック数と購入数を促進したかを確認できます。その都度マーケティング戦略を改善することができるため、より良い成果を出すことが可能になります。

デジタル広告には、さまざまなチャネルや戦術が含まれます。ビジネスに適したオンライン広告チャネルを選択できるよう、最も一般的な有料デジタル広告の種類について以下にまとめました。

検索エンジンマーケティング（SEM）は、Google や Bing などの人気のある検索エンジンの検索結果ページ（SERP）に表示される広告です。関連性の高い検索が行われると、広告がオーガニック検索結果の上部、横、または下部に表示されます。

中小企業が SEM について知っておくべき主な点は次のとおりです。

• 検索エンジンは多くの対象者にリーチできる。多くの人がウェブを使用する際に、まず使うのが検索エンジンです。Oberlo によると、世界中の人々が Google に毎月約 900 億回訪問しています。また、Bing は Google に遅れを取ってはいるものの、依然として 1 日あたり 1 億人以上のアクティブユーザー （月に約 30 億人）を抱えています。

• 検索意図に基づいて広告のターゲットを設定できる。SEM 広告は、地理的位置やユーザーの関心に基づくターゲティングに加え、キーワードターゲティングも使用します。つまり、広告は貴店で取り扱いのある商品を検索している人々に表示されるということです。

• 商品に関心のある対象者が閲覧した場合にのみ支払いが発生する。SEM の典型的な料金設定モデルは「クリックごとの支払い（PPC）」です。ページに広告が表示されるたびではなく、関心のある利用者が広告をクリックした場合にのみ費用が発生します。要するに、広告に費やす費用が販売につながる可能性が高くなるということです。

• 結果は予算によって異なる。SEM プラットフォームは、入札モデルを使用して広告を掲載します。人気のある検索キーワードに対して広告を表示するには、予算が競合他社の支出と同額である（またはそれを上回る）必要があります。WordStream　によると、Google 広告の平均 CPC（クリック単価）は 4.22 ドルです。ただし、費用は業種やキーワードによって大きく異なります。業種ごとの平均内訳はデータで確認できますが、参考のために例を挙げると、レストランや食品業界では 1.95 ドル、ホームセンターでは 6.55 ドルです。

ディスプレイ広告には、消費者によく読まれるブログやエンターテイメント、ニュースウェブサイトに表示される広告の多くが該当します。ディスプレイ広告とは通常、テキストを画像や動画と組み合わせたもので、企業ウェブサイトへ誘導するためにあります。最大手かつ最も使われているディスプレイ広告ネットワークは Google AdSense で、300 万を超えるウェブサイトに広告を配信していますが、ディスプレイ広告ネットワークは他にもあります。Amazon に広告を掲載したり、Microsoft Advertising といったツールや Media.net、Adsterra などの広告ネットワークを利用したりすることも可能です。この広告の利点には以下のようなものがあります。

• ディスプレイ広告ネットワークは広範囲にリーチします。多くの人が日頃から利用する、広告掲載を行うウェブサイトのほとんどはディスプレイ広告ネットワークを利用しています。つまり、ディスプレイ広告を使用すると、インターネットを利用するほぼすべての人にリーチできる可能性があります。潜在顧客が閲覧中のウェブサイトにブランド情報が表示されることから、とりわけブランドの認知キャンペーンに役立ちます。

• コンテキストターゲティングを使用する。ディスプレイネットワークには、位置情報や利用者の関心など、すでに説明したものと同様のターゲティングオプションが多数用意されています。また、コンテキストターゲティングを使用すれば、広告を関連コンテンツと並べて表示することもできます。地域のペットショップであれば、広告が犬のトレーニングに関するコンテンツに表示されるようプログラムすることができます。一部のディスプレイネットワークでは、特定のウェブサイトへの表示（または非表示）を選択することもできます。

• ディスプレイ広告は、リマーケティングオプションを提供。ウェブサイトに初めて訪問する消費者の多くは購入までには至りませんが、企業としてはウェブサイトを離れた後であっても記憶に留めておいてほしいものです。リマーケティングは、すでに貴店の商品に関心を示している人々を対象として広告を表示するため、購入の可能性が高まります。

• ディスプレイ広告におけるクリック率（CTR）は比較的低い。ディスプレイ広告における 平均 CTR は、わずか 0.1% 程度です。これは、このリストに挙げられた大部分の広告タイプよりも低いため、コンバージョンに焦点を当てた広告タイプよりもブランド認知キャンペーンへの利用に適しています。ターゲティング機能を使用してよりパーソナライズされた広告を配信することで CTR を 2.3% 向上できる可能性があるなど、ユーザーデータを適用して商品に関心のある対象者に広告を表示することで大きな違いが生まれます。

• ディスプレイ広告は通常、検索よりも安価。ディスプレイ広告は、PPC または 1,000 インプレッションあたりのコスト（CPM）のいずれかの料金設定モデルを使用します。WordStream によると、Google のディスプレイ広告の平均 CPC は 0.63ドルで、DashThis は、 平均 CPM を 3.12 ドルとしています。ただし、検索と同様に、費用は業種、予算、ターゲティングのパラメータによって異なります。

ソーシャルメディア広告を使用すれば、対象者がすでに多くの時間を費やしているサイトで、膨大な対象者層にリーチできます。Statista によると、世界中で 48.9 億人がソーシャルメディアを使用しており、人々はソーシャルメディアプラットフォーム 上で 1 日 平均 2.5 時間を費やしています。

ソーシャルメディアは常に変化する業界です。現時点では B2C（企業と消費者の取引）を行う中小企業が検討すべき主なソーシャルメディアはいくつかありますが、それぞれのプラットフォームの広告について知っておくべきことを次にまとめました。

• Facebook。Facebook の 1 日あたりのユーザー数は 20 億人以上にものぼります。Facebook はユーザーデータに基づいて洗練されたターゲティングオプションや、複数の異なる広告タイプを提供しています。PPC または CPM のいずれかの支払いモデルを選択できます。Facebook のクリックあたりの平均単価は約 0.66 ドルです。

• Instagram。Instagram は、Facebook（Meta）と同じ会社が所有している、画像ベースのソーシャルメディアプラットフォームです。両方のプラットフォームの広告キャンペーンを同じ場所で管理でき、ターゲティング機能も類似しています。Instagram には 13.5 億人のユーザーがおり、しかもその数は今も増え続けています。Instagram の広告も PPC と CPM 両方のオプションを提供しており、平均 CPC は 1.06 ドルです。

• TikTok。TikTok は 8 億 3,400 万人以上のユーザーを擁する動画ベースのソーシャルプラットフォームで、その人気は高まる一方です。TikTok は、広告に CPM と PPC の両方の料金設定オプションを提供しています。WordStream は、TikTok の平均 CPC を 1 ドル、CPM を 6.06 ドルとしています。

• X（旧 Twitter）。X はテキストベースのソーシャルメディアプラットフォームで、2023 年初頭には、約3 億 6,800 万人のユーザーを抱えていました。WordStream によると、平均 CPC は 0.38 ドルです。通常ソーシャルメディアサイトは目まぐるしく変化するものですが、X においては最近でも、慣れ親しまれていた Twitter から改名するなど、頻繁に変更が行われています。そのため、現在のアクティブユーザー数、広告オプション、結果は、2 ヶ月前とは異なる場合があります。

モバイル広告とは、モバイル機器の画面を見ている消費者に届くすべての広告を指します。アプリ内広告は、モバイル広告の大きなセグメントであり、特にモバイルアプリ内に掲載される広告を指します。大部分のデジタルマーケティングチャネルでは、モバイルおよびデスクトップ上に広告を掲載することができます。つまり、モバイル広告とアプリ内広告は、このリストにある他のカテゴリと重複しているということです。中小企業に役立つ、モバイル広告ならではの機能について以下ご紹介します。

• モバイルの利用者数の大きさと成長。data.ai によると、2021 年のスマートフォン利用時間は 1 日あたり平均 4 時間 48 分でした。また、ユーザーはモバイル機器の使用に時間だけでなく、お金も費やしています。同報告によると、米国の消費者はモバイル機器での購買に 430 億ドルを費やしており、前年比で 30% 増加しています。

• アプリで直接作業を行うことも、広告ネットワークを使用することも可能。Uber Eats などの一部のアプリでは、アプリ内広告のサービスを企業に直接提供しています。広告キャンペーンを作成する際は、アプリ開発者またはアプリを取り扱う企業と直接連携して行います。もう 1 つの選択肢は、モバイル広告とアプリ内広告を作成することができる広告ネットワークの使用です。一部の広告ネットワークはモバイル機器に特化しています。Google AdSense などは、他の広告タイプに併せてモバイルオプションも提供しています。

• さまざまな広告タイプと料金設定モデルから選択可能。モバイル広告は、バナー広告、ネイティブ広告、プレイアブル広告、インタースティシャル広告（通常、ゲームのレベル間などのトランジションポイントでアプリに表示されるフルスクリーン広告）など、さまざまな形で表示されます。また、支払いモデルもいくつか用意されています。たとえば CPC と CPM などがあり、CPA（Cost Per Action：顧客獲得単価）と同様、ユーザーが購入や登録などの特定のアクションを実行したときに費用が発生します。他の形式のデジタルマーケティングと同じく、広告タイプ、掲載形式、ターゲティング、予算、場所の詳細に基づいて費用は大きく異なります。Appodeal の報告によると、iOS デバイスでの全画面広告の平均 CPM は約 15 ドル、バナー広告の料金は 0.32 ドルだということです。これらの平均は、地域と使用機器（iOSまたはAndroid）によって異なることに注意しましょう。

• モバイルでは、ジオターゲティングが特に重要。中小企業にとって、モバイル広告の最大のメリットの 1 つはジオターゲティングです。デジタル広告で一般的な他のタイプのターゲティングに加えて、ユーザーの正確な位置に基づいた広告ターゲティングを使用できます。これには、店舗の周囲に半径を設定し、その中にいる人々に広告を表示する機能が含まれます。

アフィリエイトマーケティングは、トラフィックを送り、顧客を紹介してくれるオンラインインフルエンサー、ビジネス、出版物と自分なりのやり方で協力する広告の一形態です。この中で中小企業にとって最も一般的な形態は、オンラインインフルエンサーと協力することです。対象者やコンテンツに基づいて関連するインフルエンサーを見つけ、ブランドや商品への言及と引き換えに取引を結ぶことができます。多くの場合、インフルエンサーはプロモーションの結果として発生した販売ごとに一定の割合の支払いを受けます。

中小企業がアフィリエイトマーケティングについて知っておくべき主なことは次のとおりです。

• インフルエンサーによって信頼度が高まる。2022 年の Oracle（オラクル）の調査によると、消費者の 37% がブランドよりもソーシャルメディアのインフルエンサーを信頼しています。適切なインフルエンサーと協力することで、彼らが獲得した信頼の恩恵を受けることができるのです。

• 通常、費用は実際の売り上げに対してのみ発生する。最も一般的なアフィリエイトマーケティングの支払いモデルは、販売ごとの支払い（PPS）です。リンクトラッキング技術を使用して、アフィリエイトがインスピレーションを与えた購入をすべて特定し、仲介手数料を支払うことができます。その他の支払いオプションには、PPC やリードごとの支払い（PPL）などがあります。

• 関連性が重要。アフィリエイトマーケティングは、ビジネスや対象者に関連したインフルエンサーを見つけた場合に、最も効果的なものになります。中小企業は、コストが莫大になる有名映画スターと提携する必要はありません。より適したマイクロインフルエンサーを見つけましょう。たとえばレストランは地元のフードブロガーを、小売業者は大勢ではなくとも忠実なフォロワーを持つ身近な Instagram のファッショニスタを視野に入れてみましょう。

• 自社の評判をインフルエンサーの評判に結びつけることになる（良くも悪くも）。アフィリエイトマーケティングの最大のメリットの 1 つは、最大のリスクともなります。人気があり、フォロワーに愛されているインフルエンサーの場合は、築かれた関係がブランドを後押しします。しかしインフルエンサーが論争に巻き込まれれば、ブランドもそうしたことに関連付けられてしまう可能性があります。インフルエンサーを慎重に選択し、PR に関わる潜在的な問題にどのように対処するかを事前に検討しておきましょう。

ネイティブ広告は、広告を表示するウェブサイトに自然に溶け込むように設計されている広告です。一部のタイプのネイティブ広告は、この記事ですでに説明したカテゴリに分類されます。オーガニック検索結果に似せた検索広告と、ユーザーのフィードにプロモーション投稿として表示されるソーシャルメディア広告は、どちらもこのカテゴリに属します。

さらに、Taboola や Outbrain などのネイティブ広告ネットワークを使用して、あらゆるウェブサイトにネイティブコンテンツ広告を掲載することもできます。多くの場合、こうした広告はメディアコンテンツの横または下に「おすすめコンテンツ」として表示されます。中小企業は、このタイプの広告について主に以下の点について知っておくとよいでしょう。

• ネイティブ広告はサイトに溶け込むように設計されていますが、常にラベルが付けられます。ネイティブ広告の目的は、コンテンツの読者の信頼を維持できる広告を配信し、広告疲れを防ぐことです。Outbrain の調査 によると、消費者の 68% が記事内で見られる広告を信頼しているそうです。その信頼を維持し、また法的要件を満たすには、ネイティブ広告に常にラベルを付ける必要があります。

• 製品よりもコンテンツに対応します。製品を宣伝するための広告は、コンテンツに焦点を当てたメディア媒体にはシームレスに溶け込みません。ネイティブ広告は、コンテンツマーケティングへの投資を行っている企業に最適です。ネイティブ広告でブログ投稿や動画などの自社コンテンツを宣伝し、その過程で自社サイトへのトラフィックを増やすことが可能です。

• ネイティブ広告プラットフォームの多くが、プログラマティック購入を採用しています。ネイティブ広告プラットフォームは、インテリジェントソフトウェアプラットフォームを使用して広告配置の売買を自動化する、プログラマティック広告購入を提供しています。この技術により、ネイティブ広告の掲載先を探しているブランドと、その広告の掲載に関心のある広告主が自動的に結びつけられます。

• ネイティブ広告は通常、PPC 価格モデルを使用します。他のデジタル広告チャネルと同様に、価格は業界や広告のタイプによって異なりますが、Outbrain の報告によると、6 か月未満の広告では全体平均 CPC（クリック単価）は 0.83 ドル、それ以上の期間の広告では 0.52 ドルとなっています。業界平均の参考として、消費財（CPG）や小売ブランドを販売するブランドの平均 CPC は 0.77 ドルです。

デジタル動画広告には、Hulu、 Vimeo、YouTube などの人気のある動画ストリーミングウェブサイト上に表示される動画広告が含まれます。ストリーミングコンテンツの視聴前、視聴中、または視聴後に再生される動画形式の広告だけでなく、動画コンテンツの横に表示されるテキスト広告やバナー広告も含まれます。

オンラインの動画広告は、他のタイプのデジタル広告と重複する事が多くあります。動画広告は、モバイル広告、ソーシャルメディア広告、ネイティブ広告などでよく使用されるオプションであり、動画広告ターゲティングのオプション、さらに動画広告に使用するプラットフォームの一部が、他の広告チャネルで使用しているものと同じになる可能性があります。動画広告について知っておくべき主な点は次のとおりです。

• 消費者は多くのオンライン動画を視聴している。Statista は、2022 年には消費者が 1 週間に平均 19 時間オンラインビデオを視聴していたと報告しており、YouTube は、1 日の視聴回数が 700 億回を超えていると報告しています。

• 動画作成用ツールがより使いやすくなった。スマートフォン動画技術と手軽に使える動画編集ソフトウェアツールにより、動画の作成は以前よりもはるかに手頃な価格で行えるようになりました。Vidyard の調査によると、中小企業の 58% が、ほとんどまたはすべての動画コンテンツの作成に社内リソースを使用していることが分かりました。

• 動画広告には料金設定モデルががあります。動画広告では、視聴単価（CPV）、CPM、CPA、CPC などの料金設定オプションのある広告入札モデルが多用されます。予算と料金は大きく異なりますが、Influencer Marketing Hub の平均 CPV は 0.010〜0.030 ドルです。