この記事に記載されているサービスは、お住まいの地域で利用できない可能性があります。ご不明な点がございましたら、カスタマーサポートまたはアカウントマネージャーにお問い合わせください。

配達証明の手引き

想像してみてください。同じ集合住宅に住む 2 人が配達注文を行ったとします。1 人は特大サイズのドッグフードを数袋、もう 1 人は処方薬のリフィルを注文しました。

配達パートナーは両方の商品をピックアップし、受け渡し時にさまざまなシナリオに遭遇します。ドッグフードを届ける際、配達パートナーは集合住宅のロビーにあるフードバッグの写真を撮るよう求められます。2 人目の場合、配達パートナーは顧客に処方薬を渡す前に顧客の身分証明書を確認するよう求められます。どちらの場合も、配達パートナーは配達証明（POD）の手続きを行います。

すべての注文チャネルにおいてシームレスなオンデマンド配達サービスを求める今日のお客さまのニーズに応えサービスを確実に成功させるには、配達証明を利用することが鍵となります。この記事では、POD の基本、つまり POD のさまざまな形式、対処できる特定のコンプライアンス問題、顧客との信頼関係を築く方法について説明します。

この記事の概要は次のとおりです。

配達証明（POD）とは？

POD は、高額または制限のある商品を配達するための電子認証タスクであり、商品が目的のお客さまに正しく安全に届いたことを確認するものです。配達証明は、販売業者がエンドツーエンドのサービスを安全に行う方法を提供します。配達証明の安全措置には、以下のようなものが含まれます。

商品の盗難または不正行為の軽減
注文者の異議申し立てを解決するための裏付けとなる証拠の提供
アルコール飲料、タバコ製品、処方薬の配達注文を受けたときに、注文者が成人していることを確認するなど、規制要件を遵守していることを示す

POD はあらゆる注文チャネルでの使用が可能ですが、配達サービスは自社のブランドを直接反映するものであるため、独自の販売チャネル（ウェブサイトやアプリなど）からの配達を促進する企業にとっては特に重要です。

さまざまな種類の配達証明

POD には、特定の種類の商品や配達のシナリオに適したさまざまな形態があります。

お客さまが玄関先に置かれた注文の品を見つけやすくなります

写真

この方法では、注文の品が正しい住所に良好な状態で配達されたことを視覚的に確認できます。

注文を受領しなかったという不正な申し立てを防止するには

暗証番号

利用者から注文を受けたら、企業から固有のコードまたは暗証番号（個人識別番号）を送信することができます。配達パートナーはこのコードを確認し、受け渡し場所で入力する必要があります。これは不正行為を最も効果的に防ぐ方法のひとつとして、リスクの高い配達において標準的な形態の配達証明となっています。

電子署名

配達パートナーの携帯電話の画面に、利用者が指を使って署名する必要があります。暗証番号と同様電子署名は注文を受領しなかったという申し立てを減らすのに役立ちますが、暗証番号に比べ不正行為が発生する脆弱性がわずかに増えます。

結果として生じる注文ミスを避ける方法

バーコード

配達パートナーは、ピックアップ場所と受け渡し場所でスキャンを行い、正しい商品を扱っていることを確認する必要があります。このオプションは、特にアルコール飲料、タバコ、処方箋・処方薬のような制限のある商品、食品・生鮮食品のような取り違えが起こりやすい商品、テクノロジー製品のような高価な商品の配達について、透明性を維持し、監視を行うことができます。

身分証明証

アルコール飲料、処方薬・処方薬、タバコ製品などの制限のある商品については、地域や連邦政府の規制を必ず遵守するために、受け渡し時に注文者の年齢を企業が確認する必要があります。この形態の配達証明では、配達を完了する前に、有効な身分証明書をスキャンするよう配達パートナーに求めることがよくあります。

配達証明導入におけるベストプラクティス

配達証明は有益ではあるものの、企業は可能な限り利用を制限し、使用する際には（複数の受領証ではなく）1 つの形態のみを選択すべきです。このようなアクションが求められると、受け渡しの際のエラーの可能性が高くなり、その過程で利用者の満足度を低下させる可能性があります。次の 2 つの配達シナリオでのみ、受領証による確認を行うことを検討してください。

シナリオ 1

高額の商品および制限のある商品

高額の商品や、アルコール飲料やタバコなどの制限のある商品を含む注文には受領証を導入します。これにより配達の安全性確保につながると同時に、紛失、紛争、規制違反のリスクも軽減できます。

シナリオ 2

特定の属性の利用者

初めて注文する利用者や、返金の報告があったケース数が多い利用者については、配達証明を有効にすることを検討してください。

配達証明によるメリットを受けるのはどのような人でしょうか？

POD は、事業主や運営者、配達パートナー、お客さまなど、エンドツーエンドの配達サービスに携わるすべての人に利益をもたらします。

企業オーナーおよびオペレーター

受領証が企業にもたらす潜在的なメリットは 2 つあります。まず、受領証によって不正な申し立てのリスクを低減し、規制を常に遵守し、業務手順を強化することができます。また、受領証の関連情報を使用して配達関連の問い合わせや苦情にタイムリーに対応することで、カスタマーサービスの改善に役立ちます。

配達パートナー

配達パートナーはピックアップ場所と受け渡し場所で受領書を確認することで、配達に対する責任を負うことができます。配達後に不運な出来事が発生した場合（たとえば、玄関先に置いた荷物が盗まれた場合）、受領証は配達パートナーに過失がないことを示す証拠となります。

注文者

POD があることにより、お客さまは安心して注文することができます。注文の品が約束どおりに配達されることを確認できるシステムの存在を知っていれば、商品の輸送中に感じる不安を軽減できます。商品の紛失や破損が発生した場合でも、お客さまは POD を使用することで懸念を解決できるため、より予測可能で満足度の高い配達サービスの提供が可能になるのです。

企業が配達証明を選択すべき理由

受領証を導入することで、企業は配達プロセスの信頼性と透明性を高めることができます。ビジネスにもたらされるさまざまなメリットのうち 3 つをご紹介します。

顧客からの信頼の向上

注文の品が正しく、かつ時間どおりに配達されたことを知ることで、特に高額商品や制限のある商品について質の高い配達サービスを提供する企業に対する利用者の信頼を高めることができます。これは、利用者の期待に応えるにあたって時に非常に重要な要素となります。2022 年の Verte 社の調査によると、注文者のうち 90% が積極的に荷物を追跡していることがわかりました。また、2022 年の DispatchTrack 社の調査によると、利用者の半数がコミュニケーション不足が原因で否定的な配達体験をしたと考えていることがわかっています。

異議申し立てと返品件数の削減

明確な配達の証拠を提供することで、サポートチームの時間とリソースを節約できます。このような証拠があれば、企業がより簡単に顧客の異議申し立てに対処することができます。

業務を効率化する

企業は、POD の分析結果を活用して業務の改善を図ることができます。たとえば、配達証明の写真によって輸送中の商品の破損が繰り返し起こっていることが判明すれば、梱包の改善や、商品の適切な取り扱いについて配達パートナーへより明確な指示を伝達することにつながる可能性があります。

Uber で配達証明サービスを提供する方法

POD は、配達サービスにおける重要な要素となる場合があります。注文が正しく配達されたという証拠を提供することで、企業は安心を得られると同時に、顧客の評判を維持することができます。これは、特に注文がサードパーティのアプリを介さず企業に直接行われる場合に当てはまります。

ここで Uber Direct の出番です。Uber Direct を活用することにより、企業は Uber の広範囲にわたる配達パートナーネットワークとつながり、自社の販売チャネルで行われた注文に対応することができます。お客さまにさまざまな速度での配達サービスを提供することに加え、複数のタイプの POD から選択し、高額商品や制限のある商品の配達をシームレスに行うこともできます。

Uber のプラットフォームを介して POD 機能を利用することにより、企業はラストワンマイルを把握し、より効率的で確実な信頼性の高い配達サービスを提供することができます。自社の販売チャネルから地域の配達サービスの強化を希望する場合は、Uber Direct をご覧ください。